ベタの水槽

ベタは水質の悪化にも強く、水中の酸素濃度の少ない状況でも生存出来る為、小さい水槽でも飼育はできますが、魚の健康を考えると少しでも大きい水槽の方が良いですね。
初心者の方が飼うならば最低でも5リットル以上は水が入る水槽を選んで下さい。
ベタ用水槽の目安としては、以下のようになります。
- 水量5リットル以上が理想
- 水槽用ヒーターが入ること
- フタがあること
上記3つを満たしていれば、ベタの飼育に適した水槽といえます。
なお当サイトでは、金魚用としても売っている、幅30cmの水槽をオススメします。
理由は、最も安くてとても丈夫で、ホームセンターでも売られている、万能な水槽だからですね。
また軽くて扱いも楽です。水量も9リットルほど入りますし、これだけ水量があれば飼育も容易です。
水量が多いほど水質、水温の変化がゆるやかになるので、魚への負担も少なくなり、病気もしにくくなります。
他にも、ヒーターが置き易い、水槽内のレイアウトの自由度が大きいなど、メリットは沢山ありますね。
最も快適にベタを飼育できるのは30cm水槽だと思います。ぜひ使ってみて下さい。
なお30cm水槽というのは、水槽の横幅が約30cmある水槽の事で、最もポピュラーな小型水槽といえるものですね。
メダカやアカヒレ、テトラやグッピーなど、他の小型魚にも使える万能水槽です。
他にも、横幅約45cmの45cm水槽、横幅60cmの60cm水槽などもあります。
これらはより水量が多いですが、ベタ1匹に対しては少々大きすぎると思います。もちろん使えますが、スペースがちょっと勿体無いですね。
ほかにも正方形のキューブ水槽や、美しいフチなし水槽もありますが、これらはお好みで選んでみてください。
ベタ水槽にはヒーターが必須です

ベタは熱帯魚なので、水温が低いと弱って死んでしまいます。そこで水温を維持する為のヒーターは必需品ですね。
水温を26℃で保温してくれる固定式か、任意の温度に設定できる温度調整式のどちらかをご利用ください。
温度固定式は安価で使いやすく、温度調整式はやや高価ですが水温を高めにも設定できる利点があります。
ベタは水温25~28℃で快適に飼育できます。ベストは28℃ですね。
またヒーター内部には安全装置(ヒューズ)が付いています。温度が上がりすぎると、安全の為ヒューズが切れて使用不可になります。
ですので、ヒーターは必ず水中にセットしてからコンセントを入れるようにしてください。説明書は必読ですね。
ヒーターが作動中はランプが点灯するものが一般的で、ヒーターの熱で魚が火傷しないようにヒーターカバーがあると安心です。
ただ最近はヒーターに標準でカバーが付いているモデルも増えていますね。
季節的には、夏場だけは気温が高いぶん、必要はないともいえます。7月~9月の間だけはヒーター無しでもOKです。(本州の場合)
しかし面倒な場合は、1年中ヒーターをセットしたままで置いておくのも良い方法だと思います。ウチではそうしています。
ヒーターはだいたい出力80Wから300w程度までありますが、通常は80W程度で充分です。ただし、北海道地方など、室温が極端に低くなる環境の場合、150W~200W以上の高出力ヒーターを使ってください。
高出力ヒーターはやや高価ではありますが、高出力な分、稼働時間が短くなり長寿命で、なおかつ60cm水槽などの大きめの水槽にも使えるメリットもあります。
最も安全な「ダブルヒーター」
水槽用ヒーターは、寿命は最低でもまず1年はもちます。1年ごとに買い換えるのが理想ですが、製品によっては2年くらいは持つ場合もあるので、1~2年くらいで買い換えている方が多いかと思います。
ヒーターは稼働回数の多い冬場に壊れる可能性が一番高いので、大事な高いベタの為に、あえてヒーターを2個セットする「ダブルヒーター」が最も安全です。
その分スペースを取りますが、冬場だけでもこうしておけば、片方がもし壊れても水温は維持されますので、一つの安全策として紹介しておきます。
ベタ用パネルヒーター
ベタをビンなどの小さい容器で飼っていて、水槽用ヒーターが使えない場合はパネルヒーターを敷いて保温する方法もあります。
しかし、出力が低く周りの室温や地域によっては適さない場合もあるのでオススメしません。
ベタはなるべくビンでなく水槽で飼育されることをおすすめします。
どうしてもパネルヒーターを使用したい場合は、発泡スチロールの箱にヒーターとビンを入れるなどの保温対策をすれば使用は可能です。
水槽には水温計もセットで
ベタの健康管理の為にも、毎日こまめに水温をチェックしましょう。アナログ式で充分ですので、水槽内にセットしてください。
アナログ式水温計は、150円程度でホームセンターや熱帯魚店で売っています。
だいたい2年くらいで吸盤がダメになるので、これも時々丸ごと買い換えましょう。
なおデジタル式水温計は、より正確に水温が計れて、最低水温、最高水温を記録できるなど多機能ですが少々高価です。
真夏以外はフタをしましょう
ベタの水槽からの飛び出し事故を防ぐため、真夏以外は水槽にフタをしておきましょう。
逆に真夏は水温の上昇を防ぐ為、水槽のフタを開けたままにし、水面を水槽のフチから7cmは下げておきます。
こうすることで、ベタの飛び出しを防いで、尚且つ放熱で水温も上がりにくくなります。
逆にに冬場は、水槽にフタをしないと熱が逃げやすくなり、ヒーターの作動回数が増えて電気代も上がりやすいです。
ベタにエアポンプは必要か?
ベタはクチからも直接呼吸ができるので、エアポンプは特に必要はありません。「あっても無くても大丈夫」です。
どうしてもブクブクを付けたい場合は、エアポンプは最小限に絞ってください。
ベタは水流のない環境を好むので、なるべく水流が発生しないようにします。
ちなみにエアポンプを使うと、ごくわずかな水流で水面に油膜が出来ない利点はあります。
ただし部屋で完全に無音でベタ飼育をされたい場合ならばエアポンプ無しをオススメします。
水槽の置き場所
小型の水槽でも、水が入るとかなりの重さになります。水槽はテーブルなどしっかりした場所に置きましょう。
理想的なのは、水槽を乗せるための専用の水槽台です。エサなどの飼育用品も収納でき、長年使えるので買っておくと便利ですよ。
また、水槽はなるべく直射日光が当たらず、騒音や振動のない所に置いてください。振動は魚のストレスになります。日が当たりやすいとコケが生えてくるので、頻繁にコケ掃除が必要になります。
水槽の手入れ・メンテナンス・廃棄
ベタ用水槽も、長年使用していると底面にコケが生えてきたりします。およそ半年に一度くらいは水道水で丸洗いしましょう。
水槽の丸洗いは、夏場など気温の高い時に行うのが楽です。ベタと水槽の水を他の容器に移し、水槽をスポンジで隅々まで、水のみで洗いましょう。
これでコケもキレイに取れて、水槽の見栄えも復活します。30cm水槽なら運ぶのも楽ですよ。なるべく水槽の水を抜いて軽くすると運びやすいです。
水槽は荷重や衝撃に気を付ければ、何年でも使えます。水槽の寿命は、ヒビ割れや接合部からの水漏れが起きると寿命といえます。
水槽の処分は、ガラスを割って燃えないゴミとして処理するようにしてください。または各自治体のごみ処理を参考下さい。