ベタのエサ

ベタに適したエサ

ベタは他の淡水魚と同じく雑食性の魚です。基本的には水面に浮いている物を食べる習性があります。

ベタは比較的クチが小さく、また長い物は上手く飲み込めません。よってエサは小さい粒状の物が適しています。

エサは、キョーリン社の「ひかりベタ」をお勧めします。これは市販品では最も小粒で安価ですし、愛用者も非常に多いです。恐らく最も使用されている商品ですね。

他には、テトラ社の「Tetra Betta」も同じく小粒で、さらに密封もできるので便利ですよ。

あとは、各社から出ている「乾燥赤虫」もベタの大好物ですね。

これは高タンパクで良く食べるのですが、こればかりだと栄養が偏る恐れがあるので、他の人口のエサと併用して与えて下さい。

 

これら「ひかりベタ」「Tetra Betta」「乾燥赤虫」は熱帯魚店、大型ホームセンターでも売られている場合がほとんどです。入手しやすく使用期限も長いですよ。

 

なお、ベタはかなり小食です。専用のエサは必ず余りますが、できれば半年ごとには新しいエサに買い換えて下さい。(鮮度が高い方が魚の健康にも良いため)

古いエサは魚の健康に悪影響を及ぼします。開封から1年以上経ったようなエサはかなり痛んでいるので、魚に与えずに捨ててください。

また大容量のエサもかなり余りますので、余程たくさんのベタを飼育しない限りは不要です。

高価な大容量の「○○特製のエサ」よりも、メーカー製の安価で少量なエサの方がお得ですね。

 

熱帯魚用の万能タイプとして、フレーク状のエサもありますが、ベタには適しません。少しは食べますが、すぐに底へ沈んでしまい掃除が大変です。

通常、沈んだエサはベタが興味を示さず、まず食べませんね。またフレークは構造上湿気やすく、開封後は長持ちしませんし、カビが生えやすいです。

あとは粉状のエサもベタには適しません。市販されているベタ用のエサはほぼ全て小粒タイプなのもそのせいですね。

 

また他に「冷凍赤虫」は解凍する手間、面倒はありますが、理想的なエサでもあります。これは小分けされてパック詰めされた赤虫で、ビタミン添加タイプなどもあり、ベタに限らずどんな魚も好んで食べる商品です。

最も「生エサ」に近く、熱帯魚店ではこの「冷凍赤虫」を常備して熱帯魚に与えているところがほとんどですが、これも個人用としては量が多く、やはり余ります。

また一度解凍したものは痛みやすく、再冷凍はおすすめしません。1パックごと使い捨てにしてください。

なおこれは冷凍庫に保存する商品なので、家族で住んでいる方は家族の了承を得てから使用しましょう。

 

ベタのエサの量

幅がありますが、1日にひかりベタを8粒あげれば充分です。また2日に1度、8粒でもかまいません。(オスの場合)

これは熱帯魚の飼育の基本で、エサは少なめにあげた方が魚の健康に良いです。多いと消化不良の元になります。

魚は基本的に飢えに強く、また消化器官もさほど丈夫ではありません。エサのやりすぎは死因の元にもなります。

 

ちなみに、ベタの胃はかなり小さく、ベタの目玉と同じくらいといわれています。

また赤虫を食べさせる場合も、ひかりベタ8粒と同じくらいのボリュームで充分です。

 

なお、オスよりもメスの方が食欲旺盛です。卵に栄養をまわす為でしょうか。メスは1日~2日に1度、ひかりベタ12粒ほどあげてください。

メスを1つの水槽に複数飼育している場合、飢えてくると共食いをするほど食欲が凄いです。複数飼育なら毎日エサやりしてください。

「メスの食欲はオスの倍くらい」と考えてください。

 

1日のエサの最大量

経験上、1日のエサを最も多くあげたい場合でも、オスメス共に16粒が限界だと思います。午前中に8粒、3時間は開けて午後に8粒ですね。(ひかりベタの場合)

3日以上エサをあげられない場合に、栄養を蓄えさせるのには良いですが、毎日では多すぎる量ですね。

もし毎日あげると、ベタも少し太ります。繁殖させる前に栄養を付けるのには良いですが、あまりオススメしません。

また水温を30℃に保つと、変温動物のベタの体温も30℃に上がって、エサの消化も促進されて代謝が上がるといわれています。

 

 

エサのあげ方

ベタは一度に沢山は食べられません。なので、エサは一粒ずつあげてください。

エサを水面に落とし、ベタがエサを一粒食べたら5秒程度まち、再度一粒落として食べさせます。計8粒くらいあげたら終了です。

ある程度飼育していくと、手が水槽の上にきたらベタが自然と寄ってくるようになります。

 

面倒な場合は、2粒ずつあげる事も可能ですが、食べやすいように一粒ずつが理想ですね。

 

水を汚す元になるエサ

ベタが最も好む赤虫ですが、こういった天然のエサは栄養豊富な分、水を汚す欠点もあります。

逆に人工の粒状のエサは、あまり水を汚しません。

なので、ベタを飼育している水槽が極端に小さい、1リットル程度の場合は人工のエサのみで育てた方が安心です。

逆に5リットル以上の十分な大きさの水槽ならば、赤虫をあげても大丈夫です。

 

ベタがエサを食べない場合は

飼育を始めたばかりの場合、ベタが人工エサを食べない場合も稀にあります。赤虫など天然のエサをよく食べていた個体に多いです。

生産元であるタイのベタの養殖場では、早く育てるためにミジンコ、赤虫を与えていますので人工エサに慣れていない場合もあるようですね。

 

ベタにも味覚があるようで、エサが変わると食べにくいようですが、その場合は1、2日エサをあげないでおきます。

そうすると少し飢えて人工エサでもちゃんと食べるようになります。その後は人工エサだけでも飼育できるようになります。ベタがエサの味に慣れるようですね。

 

エサの開封日は忘れずに

エサは開封してから徐々に劣化していきます。できればエサの袋に開封日を書いたシールを張っておきましょう。

またはエサを保管している所にメモに書いて置いておきます。こうすれば開封日を忘れる事もありません。

ベタの人工エサは最低でも、開封から1年以内には買い換えてください。できれば半年ごとの買い替えが理想的です。

また、後々買い忘れに備えてあらかじめ予備のエサをストックしておくのも良いですね。未開封ですと3年はかるくもちます。(パッケージ裏の使用期限を参照してください)