ベタの選び方
まずは丈夫な品種から
貴方がベタを購入される際、まずはどんなベタを選ぶべきかは、ベタの飼育経験で選ぶと良いと思います。
初めてベタを飼う場合ならば、ベタの中でも最も丈夫な改良品種である「トラディショナル・ベタ」または「プラカット」が最適です。
「トラディショナル・ベタ」は、品種改良された最も飼育が容易な品種です。また外国では「ベールテール」ともいいます。
「プラカット」は、最も野生種に近い姿で、生命力が高いです。泳ぎも素早く、長生きしやすい特徴があります。
ベタは日本の水道水への適応力も高く、水道水のphそのままで飼えますし、さらに値段も最も安いです。
最初はどうしても飼育の不慣れから魚を死なせてしまいやすいので、まずは練習用としてトラディショナル・ベタまたはプラカットをお勧めします。
次に飼いやすいのは「ダブルテール」、「クラウンテール」、「フルムーン」「鯉ベタ」などのショーベタです。
逆に飼育がやや難しいベタは「ハーフムーン」ですね。
水質はph6.5程度の弱酸性をキープし、振動などのストレスを与えないように慎重に飼う必要があります。
最も人気がありそうな品種ですが、非常に大きいヒレはストレスで裂けやすく、一度ボロボロになると元に戻すのは困難です。
そして最も飼育が難しいのが野生種の「ワイルドベタ」で、水質に非常に敏感です。これは初心者には無理と断言できます。
ワイルドベタは人工エサを食べにくく、水換えもごく微量で、蒸発した水量分だけ足し水をするスタイルになります。
また野生で遊泳力も高く、水槽からの飛び出し事故も多いのが特徴です。
ワイルドベタはベタの飼育を何年も行った、かなり慣れた方向けですね。
若くて元気な個体を選ぶのがコツ
ベタはそれほど寿命は長くなく、また観賞用として考えると、購入から1年半~2年くらいまでが鑑賞に適しています。
そのため、購入の際にはなるべく若くてキレイで元気な個体を選ぶのがコツといえます。
若いベタは、成体(大人)のベタに比べて少し体が小さい、またはヒレがしっかりと張っていて、活発に動きます。
また静止時に、魚の背中にあるヒレが上向くのが元気な証拠です。
こういったベタはコンディションが良く、健康で飼いやすいのでオススメです。

この画像のようなヒレの張り具合が若くて健康的な個体といえます。
逆に元気の無いベタは、水槽の底でジッとしてあまり動きません。背中のヒレも完全に倒れていて、弱っている証拠です。
またヒレがしぼんでシワになっている、ヒレに張りが無いのは老いている証拠です。残りの鑑賞期間は短いので避けましょう。
ベタに限らず、魚にも「老い」はあります。本格的に老いると、ベタは特に色も退色したり薄くなったりします。老化現象が顕著に出やすいのがベタですね。
そして野生のベタはだいたい寿命が半年程度です。人間に飼育されることでストレスや外敵から開放され、エサも良いので寿命が何倍も伸びるようです。
老化したベタは鑑賞に向きません。体色が青か赤の原色に戻り、あまり泳がなくなります。弱った個体は買わないのが原則ですね。
ベタのメスも飼いやすいです
オスに比べるとやや地味な色の個体も多く、ヒレも小さめなのでメスは安価で売られています。
しかしメスもまた、中には良い色の個体もいますし、生命力はオスよりも強く、飼いやすいといえます。
また品種もオスと同じ数だけありますし、オスよりも大食いですが鑑賞価値もあります。
あえてメスのベタを飼うのもまた良いですね。飼育方法もオスと同じです。
弱ったベタを買う場合
あまりオススメはできませんが、色が気に入ったり、非常に珍しい個体で、少し弱っているが買いたい場合もあるかも知れません。
その場合は購入後に自宅の水槽でベタの体調の回復を狙う方法もありますが、これはベタを飼い慣れた方が行うほうが良さそうですね。それでも、水槽の底でジッとしているような弱りきった固体はまず無理ですが…。
ヒレを畳んで、少し泳ぎまわれる程度のコンディションなら2,3日エサを与えずに適温で飼うことで回復に向かう可能性もあります。ヒレを伸ばして泳ぎ回るようになれば成功ですね。
最終的には「お好みと予算」で
ベタにもたくさんの品種があり、ワイルドベタ以外の品種の飼育方法は基本的には同じです。
最終的には貴方のお好みの色、形で選んでみてください。これから魚が死ぬまで飼うペットですので、感性にピンとくる美しい個体がベストともいえます。
ベタの色は基本的に何色でもあるので、明るい色、暗い色、メタリックなども選べます。またキレイでレアな個体ほど高価です。予算とも相談して、慣れるまでは安価な個体の方が良いと思います。
ベタの購入場所
ベタは熱帯魚店、大型ペットショップ、通販や数は少ないですがベタ専門店などで買えます。
運搬による魚への負担を考えると、できるだけ近所のお店で買われるのがベストですが、珍しい個体は通販やベタ専門店が強いですね。
それぞれのお店で、好みの個体を探してみるのが良いと思います。
また、お店にベタが入荷されるのはやはり夏場が最も多いです。この時期はかなりたくさんのベタを選べますよ。
ベタに愛情をもって、1匹1匹を大事に丁寧に飼育してみてください。コンディションの最も良い状態のベタは、同時に発色も最高になります。
気に入ったベタを自宅で眺めるひとときは最高ですので、ぜひ堪能してみて下さい。
ベタの購入時期
ベタは熱帯魚ですので、水温20℃以下になると危険です。購入はなるべく夏場、暖かい時期が無難ですね。サイト管理人も夏にしか買わないようにしています。
それでも、冬場にお店で気に入ったベタを買いたい場合もあるかと思います。その場合は、カイロを用意しておきましょう。ベタの入った袋にカイロを当てておけば低水温になることを防げます。
この方法は他の熱帯魚でも使えますので、覚えておくと便利ですよ。