ベタの種類

ベタには沢山の品種があり、それぞれに個性、特色があります。ぜひ貴方好みの品種を見つけてみて下さい。

 

トラディショナル・ベタ

もっともポピュラーな品種で、価格も最も安いです。だいたい600円程度から売られています。

品種改良されたもので、生命力も強く、phも気にせず飼えます。ベタらしく長いヒレが特徴で、別名「ベールテール」「並ベタ」「トラベタ」ともいわれています。

ベタ初心者には最もオススメの品種ですね。

 

ダブルテール

尾ヒレが上下二つに分かれているのが特徴で、主に横から見て楽しめる品種です。

尾ヒレが短いためか、ヒレ裂けもおきにくく、飼いやすいです。値段も1000円程度からと手頃なのが特徴ですね。

また他の品種よりもやや小型で胴体が短い個体が多いですね。

 

クラウンテール、コームテール

画像のように、尾ヒレが細長く、まるで王冠のような形をしているのが特徴のクラウンテール。

単色は少なく、2色以上の組み合わせが多く、とても美しい品種です。値段も2000円程度から。

また王冠形でなくクシ状のものは「コームテール」とも呼ばれています。ヒレが長いほど美しいといわれています。

 

ハーフムーン

尾ヒレが半月状に大きく開く品種で、最も人気が高いです。価格も2500円程度から8000円くらいと、色により幅があります。

とても優雅な美しさがありますが、尾ヒレが大きい分、ストレスなどで裂けやすいです。

他の品種よりもデリケートな扱いが必要で、phは約6.5と弱酸性を保ってください。そうする事で色あいを美しく保てます。

また、定期的にフレアリングさせてヒレを広げるのも美しさを保つコツですね。

なお、尾ヒレが90度以上に開く個体を「オーバーハーフムーン」といい、かなりレアな品種もあります。

さらにヒレが伸びて羽のような感じになった「ハーフムーン・コンノック」もありますが、まだ希少品種です。

 

バタフライ

バラフライ・ベタの画像

主にハーフムーンに多い品種で、ヒレの先が根元とは違う色になっているもの。

だいたい白が多いですが、画像のものはヒレの先がさらに透明になっており、「クリアフィン・バタフライ」といいます。

ショーベタ、ハーフムーンの中でも最も高価で、最低でも3000円以上します。

難点は、ヒレが裂けると完全には色が元には戻りにくい点です。

 

スーパーデルタテール

ハーフムーンほどではないものの、尾ヒレが三角形というか扇状に開くものを「スーパーデルタテール」といいます。

ハーフムーンの一歩手前のような品種ですが、実際にその通りで、ハーフムーンの子供でヒレがやや小さい個体も含まれます。

ただ採れる数が多いので、ハーフムーンに近い美しさでも割安で、結構お得な品種といえます。

ヒレが小さい分、ハーフムーンよりはヒレ裂けもおきにくいです。値段も1500円程度から。

 

プラガット

ヒレが全体に短く、最も野生種に近い形をしているのがこのプラガット。野生種は飼うのが難しいですが、プラガットは丈夫で飼い易いです。

正式名称は「プラカット」ですが、なぜか「プラガット」で定着した品種です。

また、他の品種よりもずっと泳ぎが速く水泳力も高いです。水槽からの飛び出し事故も多い品種ですのでご注意を。

このプラガットを大型化した「ジャイアント・プラガット」もあります。

 

エレファント・イヤー

エレファント・イヤーの画像

胸ビレの部分が大きく広がり、まるで像の耳のように見えることから付いた名前。

主にプラガットやハーフムーンの個体でこういった品種が見られます。

日本でも徐々に流通してきており、やや大柄な個体が多い印象です。

 

鯉ベタ

鯉ベタの画像

体色が紅白で、まるでコイのように見えることから付いた名前です。さらに黒色も入るとさらにキレイです。

「鯉カラー」ともいわれ、以前はプラガットのみでしたが、最近になってようやくハーフムーンやダブルテールの鯉カラーも出てきました。

鯉ベタは非常に人気があり、以前ほどではないですがなかなか入手が難しいですね。

 

ワイルドベタ

主にタイや、東南アジアの一部で採取された野生のベタです。

美しいですが飼育が難しく、上級者向けです。中には人工エサに慣れてくれる個体もいるようですが、それでも冷凍赤虫は必須になりそうです。

このワイルドベタも種類が非常に豊富で、色合いや形もバリエーション豊富です。

この「インベリス」も人気がありますが、入荷も不規則なので好みの品種が入荷されるまで地道に待つこともあります。

 

ワイルドベタも大きく分けて「バブルネスター」「マウスブリーダー」の2つのグループに分かれます。「バブルネスター」は水泡で卵を育てるタイプで、体色が鮮やかでキレイな品種が多く、通常のベタがこのグループに入ります。

一方、「マウスブリーダー」はクチの中で卵を孵す特殊なグループで、「ユニマクラータ」など、茶色い体色の品種が多いですね。

 

マハチャイ

ワイルドベタの一種。「ベタ・マハチャイ」で通じますが正式名称は「マハチャイエンシス」。昔から人気のある野生種で、調子よく飼うと画像のような美しい色あいになります。

調子が良くないと薄い色合いですが、その美しさは圧巻です。市販されている改良品種の近縁種で比較的飼いやすいです。また慣れれば人工のエサを食べる場合も。

相場もオスで4000円程度からと、ワイルドベタとしては比較的安価で狙い目ですね。

 

インベリス

こちらもワイルドベタの一種である「ベタ・インベリス」。ヒレの先が赤く、調子が良いほど美しい発色を見せてくれます。また非常に珍しい「闘争心のないベタ」で、オス同士闘わないのでオスの混泳も可能です。

とてもおとなしい性格の品種で、海外では「ピースフル・ベタ」の愛称で呼ばれています。ただし人工のエサはなかなか慣れてくれないようです。

 

新種ベタ

ベタは主にタイで養殖されており、ベタブリーダーによっていろいろな品種が作出されており、今までに無かった形や色のベタが時々生まれてきます。

新しい品種のベタは少々高価ではありますが、今後もどんどん出てくるのは確実なので、期待してみましょう。

また、タイの僻地や山奥の水路で、新種のベタが発見されるのも珍しくありません。まだまだ私たち日本人の知らないベタはいるはずです。新種のワイルドベタも年に数回は日本に入荷されています。

 

今回紹介したベタは、主に品種別ですが、野生種以外はカラーはいくらでもあります。ホワイト、イエロー、ブラック、メタリック、パステル柄、銀色、グリーンなど。

お店で見るベタとの出会いは、一期一会でもあります。お好みのベタを見つけてみてください。